EHの機体デザインについて、とある方が絶妙なダサさと評しているのを目にしました。実はこれは自分も納得する処です。すっかり呟くネタもなくなりこのアカウントをどうしようかと思っていましたが、ならば先般サラリと流したこの機体デザインについて、もう少し掘り起こしていこうかと思います。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 2, 2021
絶妙なダサさ…と言う話ですが、これはネガなニュアンスではなく、寧ろ好意的な意味だったと思います。所謂ダサカッコイイとか愛らしい言う様な感じでしょうか。それは狙い通りとまでも言わないまでも、ある意味自覚はしていた事です。普遍的な価値観だけで考えると意味不明なデザインだからです。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 3, 2021
普遍的な価値観のカッコイイメカデザインと言うと、ガンダム等がそうでしょう。カトキハジメ氏が描いた物なら大概の人がカッコイイと言う。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 3, 2021
しかしEHの機体はあの独自のゲーム性があってこそ成立する特殊なデザインです。好き嫌いが如実に現れるのは当然と思っていました。
冷静に考えると、重心を取るべき機体中央に体より大きな武器を持つ事が出来る腕があって、上下に可動して持ち替えも出来る、それで前後上下に自由移動なメカ。そんな物はこの世に存在しません。ゲームとは云え、如何にしてこの奇想天外なコンセプトに説得性を持たせるか?ここが非常に悩み処でした。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 3, 2021
アイディアを思いついた時は、その後の根幹となる腕よりも、剥き出しの武器とリアクションが重要でした。そこで思い描いたのはアパッチというヘリがホバリングしながら、機銃を掃射する画です。暫くはこの無骨なデザインに引っ張られていましたが、上下切り替えと言う仕様が出てきて頭を抱えます。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 4, 2021
上下切り替えという事は、機体の中央に、武器を着けた基部が通る空間を設けないとダメな訳で、更に機体上下幅に見合った長さがないと成立しない訳です。必然的に基部は長くなり、更に絵にし難くなります。それ迄の2Dドット絵なら適当にごまかせれそうですが、それは避けたいと思っていました。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 4, 2021
切替時の武器種類の機体内収納は、さすがに四次元ポケットでも無いと成立しないので、ゲームだからと早々に捨てたものの、要素だけ見ると中々難問です。この時は月だのセレーネだのと言ったあの独自の世界観も全くない時期で、突飛なデザインも考え辛い。軍用機ベースの無個性な物を考えていました。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 4, 2021
横シューと決めた以上は横からの形が重要で、機体下部に武器を持たせて安定する様に上部に双胴型のエンジンを載せる形にすると、上下に腕が通る空間は確保出来て機体の重心も何とか安定しました。武器を持たない時はスタビライザーとして後方に流しておけばトビウオみたいなフォルムで良い感じです。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 7, 2021
機体の大まかなブロック構成は決まり、仮モデルでゲームは作り始めたものの、デザインが中々完成しない。例の企画者が中々納得しない訳です。自分がコンセプトを考えたのに、何でこいつに了承取らんと駄目なのだ?と言う憤慨した思いを持ちつつ、何枚も描きまくる悩ましい日々が過ぎて行きました。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 8, 2021
その企画者は自分でも落書き的な絵を描いていましたが、宮崎駿に心酔していた事もあり、ラピュタに出てくるメカが好きでした。リアル物だと旧ドイツ軍のトンデモ兵器の様な、言い方に苦慮しますが…ちょっと外した物が好みだったのです。富野アニメとか現用機が好みの自分とはそもそも違ったのですね。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 8, 2021
宮崎駿氏の描くメカが嫌いという訳ではありません。ただあれは氏の世界観あってこそ成立するもので、何よりフリーハンドで描かれた柔らかい線は、ポリゴン数が使えないPS1で再現するには難度が高い物です。とにかく中々納得しない彼に「一体どんなのにしたいの?」と問うと、例の「顔が欲しい」です。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 9, 2021
顔?と聞いて、思い浮かんだのは2つ。1つは戦闘機に施されるシャークマウス。もう1つはダンバインというアニメに出てきたオーラボンバーと言う昆虫の様な飛行メカです。2人ともアニメは見ていたので漸く共通項が見つかりました。そこで機首に目と、ついでに顎を付けてみると、やっと納得した訳です。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 9, 2021
但しオーラボンバーもバイストン・ウェルという世界観があってこそ成立する物。さすがに昆虫その物のデザインにする訳には行かず、センサーやピトー管等メカである事を強調!するディテールを加えていきました。全体シルエットは特徴的だが個々のパーツは機械的にする事でバランスを取った訳です。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 9, 2021
とは言え、顔腕付きの特殊メカです。その時既に1stは完成していて、グライフドラッヘも登場済み。それらが登場してもおかしくない世界観を頼むよと、、散々描き直しをさせられた事もあり半分嫌味っぽく言った気もします。その後、以前にも伝えた通り何回かのアップデイトを施してあの形になりました。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 10, 2021
ところで設定画に比べてゲーム中のモデルは少々頭でっかちのデフォルメ気味になっています。モデルを作ってくれたのはWakky君ですが、彼の好みが反映された事もあるものの、解像度とポリゴン数の関係から見栄え良いバランスを取った訳です。そのまま作れば痩せ過ぎで特色が出なかったと思います。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 11, 2021
パブ用の自機モデルは別の人がモデルを作りましたが、バランスこそ設定に近いものの、曲面表現が甘くカクカクしていたのが残念でした。特に胴体から主翼に繋がる面が全く考慮されていないのが不満だったものの、私が忙しかった事もありスルーしてしまいました。CGテクニックもまだ黎明期だったのです。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 12, 2021
自機の話に戻すと、アームの伸び具合や、エンジン部分からユラユラと出ているオーラの様なエフェクト、それにアームが上下に動く挙動等も細かく対応してもらいました。特にキャノンは普通にやってしまうと機体を突き抜けてしまうので、中間付近の目立たないところでスルッと変わるようにしたのです。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 17, 2021
自機に関してもう1つだけ言うと、翼は水平ではなく両端が垂れ下がっています。これは横以外のアングルから見た時、下にぶら下がった腕と両翼が、丁度やじろべえ(今分かるのか…)を連想した為、それをデザイン要素に落とし込んだ訳です。シルエットに変化をつける意味でも好都合だったのです。
— brilliant-stone (@BrilliantStone) February 18, 2021